核心系ピースフルハードコアパンクバンド「SlangBoogie」インタビュー

ステージ上から向けられたピースサイン。それがたまらなく印象的だったその瞬間から、僕は彼らの虜となった。どうにもならない様に見える混沌とした社会の中で、方向性を見失った者たちに「これが見えるか?」と問いかけているかのようだった。ハードコアと言う激しい音楽を奏でながら、そのド真ん中で送られたピースサイン。現代と言う激動の時代をバンドを通して体現し、僕らが本当に求めなきゃいけないものを教えてくれている気がした。

SlangBoogie

三軒茶屋を拠点として20年以上もシーンを引っ張り続けてきた彼らの「ハードコア」とは?「平和」とは?
2013年4月末にバンコク3連荘ライブを控えたSlangBoogieのボーカル兼リーダーであるユーラ氏にインタビューをおこなった。
(インタビュアー:佐野 (タイ国産和風ハードコアパンクバンド「LowFat」ボーカル、音楽イベント「U are heré」主催、日本語ラジオJ-channel内番組「アンダーグラウンドで会いましょう」担当DJ、在アジア日本人向けフリースタイルマガジン「Arche+」内コラム「アンダーグラウンドで会いましょう」担当コラムニスト))


Q: スラングブギーについて、自己紹介をお願いします。
A: 92年東京の世田谷、三軒茶屋で結成。VO.ユーラ、GT.タカシ、BASS.ケンタロー、DR.チャラ、PER.ハヤトの5人編成。パンク/ハードコアの持つベクトルを何処迄押し広げて行けるか日々精進中。

前身バンドとしては現ドラマーのチャラとベースのケンタローと86年頃にティーンエイジャーが初期衝動で始めたパンクバンド。それが形をやや変えつつも、そのままバンドの辞め時を間違え突っ走っております。

Q: バンド自体や音楽性に対して、どんなコンセプトをお持ちですか?
A: 先駆者達は勿論、他者の影響は有って当たり前なのだが、それをいかにして取り込み消化して自分達のオリジナルのサウンドにして、いかにオリジナルな表現活動が出来るか。何よりもブルース・リーの「Dont Think, Feel」が大切w


※動画は6人編成時のときのもの

Q: 去年2012年の来タイライブを拝見して、ステージ上でピースサインをするユーラさんの姿がとても印象的だったんですが、歌詞のほうでも平和を訴えるような内容のものが多いのでしょうか?
A: 平和の定義ってのは難しいんだけどさ。例えば平和を手に入れる為には争いが有るのも現実。なのでバンド的な発信としてのピースってのはまずは己からピース (ポジティブな面) 思考を持って、他者、それもまずは身内や隣にいる方々に優しく接する。小さいことから変えていかないと大きなムーブメントにはならないし何も広がらないと思う。そして恐らく歌詞の中で一番訴えていきたいのは自分のメンタル次第で、自分の世界はどーにだってできるんだぜってことかなぁ。

Q: バンド構成でもパーカッションが入っていたり、曲のほうでもハードコアだけじゃなく、レゲエなんかも入ってきたりしていますが、普段からいろいろなジャンルの曲を聴いていらっしゃるんですか?
A: パンク/ハードコアは勿論、レゲエやヒップホップ、メタルも好きだしテクノやトライバルも好き。ブラックミュージック全般のリズムの刻み方は特に好きだしね。特に自分の聴く音楽の範囲を決めてないかなぁ。ジャンルは関係無くいいと思ったのはすぐチェックするしね。それこそカオサンで飲んでて、ん、なんだこの曲は?なんてなのは沢山あるよ。PINKやLADY GAGAなんかのポップス系なんか特に。

Q: それでも最終的にハードコアにこだわる理由は?ユーラさんにとって「ハードコア」って何ですか?
A: 自分達の表現方法としては1~2分、長くても3分位の中にギュッと詰まったもの。まさに核心なんだけどさ。それを思いっきり叩き付ける。それが好みっつーか合ってると言うかね。

そしてハードコアってのは神格化された信念みたいなトコがあるぢゃない?ただその信念が変に固定化してしまいHxCはこーぢゃないと!とか、それはHxCではないね、みたいな風潮は嫌い。結局アウトサイドにいながらも変なルールで縛って逆の意味での強硬派、結局は壁の内側ぢゃん、的な感じは嫌。だからこの質問の最初で言った通り、核心的なエナジーを持って生きる、そしてそれを実行するってのがオレ的なハードコアだと思う。

Q: 「三軒茶屋シティーハードコア」と題して、既に100回を越えるイベントを企画していらっしゃいますが、自らイベントをすることになったきっかけ、このイベントのコンセプト、このイベントを通して何が訴えたいのか教えていただけませんか?
A: このイベントは確か96年からやってるのかな。始めるきっかけは単純でさ。地元、三茶界隈の友達が集まるパーティーを始めようって。ホントただそれだけ。

タイトルもさ、当時良く聴いてたBAD BRAINSやSICK OF IT ALL、AGNOSTIC FRONTやWAR ZONEなんかのいわゆるニューヨークシティ・ハードコア。ローカル感出すためにそっからシャレで付けただけだしね。まさか100回越えて17年も続いてるなんて当時は思って無かった。

ただパーティーを続けて行くうちに、当初のただただ皆が集まって騒ごうぜ!ってな感じから、徐々に企画の奥深さを知るっつーかね。パンクやハードコアってのはすごくいろんな表現方法があるじゃない?例えば、ストレートな70年代パンクから80年代のUKハードコア、90年代のUSパンクの流れ、スカコアもあればスラッシュ感の有るバンド、アイリッシュスタイルもあればジャパニーズスタイルもあるしね。ただその表現方法やファッションスタイルの違いはあれど、根本に流れてる魂は同じだと思うんだよね。でも三茶HxCが始まった当時のシーンはまだまだジャパコアならジャパコアだけ、メロコアならメロコアだけってな棲み分けがあった。勿論似通ったバンドが集まってプレイするのは当たり前の流れであって当然だとは思うんだけどさ。

オレはもっと各ジャンルのお客さんに、<もっといろんなやり方があるんだぜ>ってのを単純に見てもらいたかった。魂が本物なら表現方法の違いなんて関係無いぜ!と思ってるのは今も変わらないしね。それがコンセプトでありテーマかな。

Q: 100回以上続けてきて、始める前と環境が変わってきたと思いますか?
A: これは今も述べたように、やはり当初のシーンの凝り固まりは減ってきてると思うよ。基本、東京って各ジャンルが皆仲良いしね。あんま揉め事も起こらないよw 地方は地方なりの事柄が有るんだろうけど。

そして他国に比べると日本のバンド環境は恵まれてると思う。オレ等みたいにいい歳コイたオッサンがバリバリ現役で沢山やってるし。地方のライブハウスのサウンドシステムや照明も素晴らしいものがそろってるよ。なのでオレ達が足を突っ込んでるシーンはすごくいい方向だよね。


※動画は6人編成時のときのもの

Q: ユーラさんは個人的にタイに思い入れがあるそうですが、タイにはまったきっかけとか、タイの魅力って、どんなものなのでしょうか?
A: それはズバリ、カオティックなトコだよねw グローバルスタンダード化に潜むカオス感、っての。それこそ知人の方がホアヒンに移住したので、全く予備知識なく訪れたのが最初でさ。ワットポーやワットアルンでさえ知らなかったもんね。南バスターミナル (サイターイ) もまだ昔のターミナルで、いい意味でのダーティーでスリリング感タップリ。その旅の時にカオサンに泊まってクレージーさにやられた。「あ~これだ!」なんつって、勝手な東南アジアのイメージにピッタリハマった。そして来る度に都市化が進んでビックリするんだけど、根本、マイペンライじゃない?バンコクの都市部の方々はやはり東京と同じく忙しなく動いてるように見えるんだけどさ。何かが違うというか、結局サボってるっつーかね。やはり時空の捻れは有るよね。あとは、やはり地方のゆったりした空気感が好きだし、何よりタイの食べ物が大好きだよ。

Q: それだけタイがお好きなのに、バンドとしてタイでライブをするのは去年のU are hereとThai-Janan Music Festが初めてだったようですが、どうしてそこまで来タイが遅れたんですか?海外での活動自体をバンドが重要視していないと言うことでしょうか?
A: 正直、全く重要視してなかったw 完璧三茶のロコのバンドで良い、スラングブギー観たきゃ三茶へ来い、位の感じがあったもん。まあ言っても国内は結構回ってる。沖縄ツアー行くようになってから感覚が変わってきたのかな。

Q: 去年、タイでライブをしてみてどうでしたか?タイのオーディエンスの反応は?日本とタイで何か差はありますか?
A: ライブをすることってのは世界何処で演っても同じだから、特にタイで演ってどーとかってのはないのかな。タイのオーディエンスと言うか、シーンについてはしっかりしてるってのがまず最初の感想だね。バンコクで言えばあんだけファラン (注:「西洋人」の意) がいるんだから嫌でも鍛えられるよ。反応の差も感じない。日本だって初めての土地行きゃ物珍しがられるのは一緒だしね。

Q: 今年4月に再来タイライブが行われますが、それに対する意気込みをお願いします。
A: 何よりも大好きなタイでまたライブが、しかも3本も出来るってことが一番嬉しい。LowFatに感謝w そして今も言ったように世界中、どんな街のどんな小屋で演っても演れることは変わらないので、スラングブギーのあるがままを感じて欲しい。

Q: 今後の活動予定を教えていただけませんか?
A: 現時点ではやはりバンコク行きが一番ウエイトを占めてるよね。その後は夏に三茶HxCが110回目迎えるので、それに合わせてのライブ活動が中心になって行くのかな。秋は恒例沖縄ツアーも入って来るだろうし。
1年を通して何だかんだのサイクルがある程度できてるので、それに沿う感じはあるよね。あとは最近スタジオワークも多く、曲も作ってるので年内に何か形に出来ればと。

Q: 最後に、皆さんに、メッセージをお願いします。
A: 今年も沢山のタイの方々との触れ合いに期待して早くそちらでライブがしたい。待ってろクルンテープ!

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Posted by ginn


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