DJ HANGER DUDE独占インタビュー!

CATEGORY INFO:スペシャルインタビュー / UPDATE : 08年01月25日

DJ HANGERインタビュー

2000年DMC JAPAN FINAL優勝のみならず、数多くのDJバトル大会での輝かしい記録を持ち、そのフェーダーさばきから世界最速のターンテーブリストとして知られるDJ HANGER。音楽ジャンルを越えたパフォーマンスで人々を魅了する。今回、1月12日のBREAKSでのイベントを終えた後、ターンテーブルがずらっと並んだHANGERさんの部屋でインタビューさせていただきました。


■前回タイに来られたのは2004年でしたよね?今回1ヶ月という長期滞在の理由は?
タイでツアーしたかったというのと、音作りが目的です。集中的にやるには海外かと。

■ 客は皆すごく楽しんでましたが、 HANGERさん自身はBREAKSでのライブはどうでしたか?
ホームにいる感じで、温かくてすごくやりやすかったです。ちょっと暑かったけど。いや、暑すぎた (笑)。

■「REGGAE IN THAILAND」でタイNO. 1のヒップホップDJと言われるSPYDAMONKEEとDJ MAとのセッションはどうでしたか?
SPYDAMONKEEとやるのは久々だったけど、3人でやったのは面白かったです。DJのレベルがどこでも上がってきていてDJ間の格差がなくなってきたので、誰とでもやりやすくなりました。BREAKSのときでも小さな決め事だけはしておいて、あとはほぼアドリブでした。

■クラブミュージックはまずレゲエから入ったんですよね?でもそこであえてDJを選んだ理由とは何だったんですか?
中学2年生くらいのときに深夜番組で高校DJバトルを見て、おーっと思いました。スクラッチやりたいけど十何万円で機材買えないじゃないですか。高校入ったもののすぐ辞めて、働いて最初の給料を全てつぎ込んでターンテーブル買って、スクラッチを始めました。

■その当時、周りでスクラッチを教えてくれる環境は整っていましたか?
全然です。ゼロからのスタートと言うか、すべて手さぐり状態でした。スクラッチDJについての観念もままで、とにかく自分で必死に情報を探しました。雑誌買ったりビデオ見たり。今ほど情報がなかったですね。レコードは渋谷に買いに行きました。でも、何となくスクラッチならヒップホップっていうのが分かってた程度で、何を買っていいのかわからない。ただ、その当時はヒップホップにあまり惹かれなかったので、R&Bを流してました。最初はレゲエで。

■スクラッチを始めたときに目指したDJは誰でしたか?
QBERT。15歳で機材屋に行ったとき、丁度QBERTモデルのVESTAXがあったんですよ。QBERTの短いフリースタイルの映像がテレビで流れてて、やっぱりスクラッチやろうと思いました。あれだけフリースタイルでこすれるのって本当に気持ち良さそうじゃないですか?

■ちなみに今回のターンテーブルは?
D-STYLESモデルで、出たばっかりのです。ちょっとこれでやりたいからちょうだい、タイで宣伝してくるからってVESTAXに言って、D-STYLESモデルをまだ本人が使ってないのに、その前に僕が使っちゃって、その後に本人に送るって (笑)。まだ使いこなせる人は全然いないと思います。

■なぜTechnicsではなくVESTAXなんですか?
最初はTechnicsを使っていましたが、トルクの感じがVESTAXのほうが良かったんです。速いジャグリングだとぶよーんとなったりスピードについていかないっていう問題がありました。VESTAXのほうが革新的なので、自分に合ってる気もしました。TechnicsとVESTAXでは本当に違いますよ。ライブのリズム感に関わるのでその選択が重要です。

■DJを始めたとき、最初からDJ名をHANGERと決めていましたか?
最初は本名でちょっとやってました。そのままでもよかったけれど、ハングリー精神、ずっと飽くなき、というところから「ハンガー」にしました。満足したら楽しくなくなっちゃうし終わりですよね。

■DJデビューしたのは何処ででしたか?
六本木の50人くらいしか入らない小さなクラブでした。16歳だったんですが、そこでバトルに参加しました。でも緊張で手が震えてがたがた。いきなり酒の場でワーワーやってる中でやれって言われても、ちょっとびびっちゃいました。

■過去のライブセットで一番印象に残っているのは?
やっぱり2000年のDMC。あれがすべてのきっかけでした。5000人位の客がいる中でロックしたっていうのが1番大きいです。日本代表であれだけロックしたっていうのは過去になかったと思います。
またバトル大会に出たいとは思いますけど、モチベーションが上がらないとなかなか出られないです。中途半端には出たくないですし。自分のトラックを使ってアーティストとして出てみたいですね。今までは他人の曲を使っていたから、そこで自分のを持って来て「おお、そんなに変わるか?」っていう驚きを見せたいです。

■自分の職業を質問をされて、堂々と「DJ」と答えられるようになったのはいつからですか?
食べられるようになってからだから、ここ3、4年かな。それまでは生活がきつかったです。名前は売れてもそれだけじゃ食べれないですよ、最初は。チャンピオンになって、例えば作品をリリースしてそれからつなげていくものです。僕は子供だったので「これで仕事がどんどん入ってくるでしょ」と思ったらそうじゃない。自分で営業に行って輪を広げていかないと駄目。チャンピオンになったからって周りが寄って来てくれるわけでもないです。そういう時期が終わったから、今は次に移っている感じです。この前アルフィーの高見沢さんのギター対スクラッチというバトルをしたんだけど、次はじゃあ何ができるか、アリーナクラスでどうやったらできるか、ワンマンでやるにはどうしたらいいかとか、全然満足できない。どれだけできるかっていう常にチャレンジです。

■DJのロングセットはしないんですか?
やろうと思えばできますけど、逆に15分、30分でどかんとやってくれと言われるほうが多いです。できるのにそういう話が来ないです(笑)。昔はクラブDJでR&Bを流してたんですけどね。

■今後コラボしたいアーティストは?
トランスアーティストや幾多郎とか、ヒップホップというジャンルも大事だけど、枠を広めるという意味で、違うジャンルの人のほうに今はもっと興味があります。

■自作トラックにボーカルをのせるとしたら誰に歌ってもらいたいですか?
うーん、それは考えたことはなかったなぁ。ビョークとか合いそうでいいな。

■将来参加したい音楽フェスティバルは?
フジロック。

■今後行きたい国は?
まだ行ったことのないところ。ヨーロッパツアーとアジアツアーしたいです。ヨーロッパでのが知られてるみたいですし。

■ところでDJ以外の活動の1つとして北野武監督映画「TAKESHIS’」に参加した経由を教えてください。
武さんの運転手と僕の知り合いが友達で、武さんがDJの誰かを使いたいっていう話になって、僕の友達が僕のDVDを武さんに見せたんです。映画の中で僕は武さんの銃に打たれて死んだんですよ (笑)。サントラに僕のトラックも入ってます。是非武さんの妄想を楽しんでください。
こうやって音楽という分野から離れても、自分に合うなら色々やってみたいです。それがDJの宣伝になればそれもいいし。でもとにかくトラック制作です。

■今DJプレー以外に何かはまってることってありますか?
トラック制作とギター。あとプレステ (笑)。僕はゲーマーです。両国の大会に行きました。
2回戦で悪い大人にはめられました。自分は美学を持ってやってるのに、勝てばいいのか?って思いました。いい人生勉強になりましたね、何でもありって言っちゃあありなんだと。汚いと思っても勝てばいいときもあると言うか。すごく純粋な心を打ちのめされました。
あと、中学のときにスノボーとスケボーを始めて、結構横乗り少年でもあるんですよ。今でもたまにやるけど、怪我が怖いから昔みたいに弾けたことはしません。

■日本のクラブシーンについてどう思いますか?
クラブでの活動が最近ほとんどなくて、ほぼライブやツアーばかりなんです。この前AGEHAでやったくらいかな。だから最近何が流行ってるのか知らないし、詳しくないです。

■DJ KENTAROなど日本人DJが最近がんばってますよね。
ね。この前KIREEKがDMCチーム部門でワールドチャンピオンになったりね。でもまあ日本はターンテーブリズムシーンのレベルが高いです。皆うまい。そんなところで切磋琢磨して、抜け出すのがすごく大変。結局オリジナル性と音楽性にかかってくると思います。皆頑張ってますよ。
ターンテーブリズムの世界的な勢力図を見て、昔はアメリカ、UKが2大勢力。今は日本、フランス、ドイツ。アメリカとUKはなぜか衰退しちゃいました。フランスとドイツはバトルシーンが熱くて元気で格好良いです。日本は全体的に上手だけれど金メダルが少ないんです。どかんと飛び抜けた奴が出てこない。

■なぜマニキュアを?
別に。お洒落かなって (笑)。確かにスクラッチするとき視覚的に分かりやすいのもあるけど。でもまあ手元をよく見られるから普通の手じゃ面白くないでしょ。

■最後に、世界のリスナーへコメントを。
もっと皆に気軽に音楽に触れてほしいです。僕はターンテーブルで自分を表現してるんだけど、誰でも年齢問わずに絶対音楽に触れるべきです。

■もう1つ、ブレイクスに来たくれた人たちへコメントを。
はるばる来てくれてありがとうございました。わざわざ日本から来てくれた子もいたんですよ。本当に温かくてやりやすかったですし、参加できて良かったです。
と、1年前に始めたというギターをずっと抱えて豪快な笑いでインタビューに応じてくださいました。野外ダンスミュージックフェスティバル「CULTURE ONE」でSPYDAMONKEEの枠でパフォーマンスを行った後、ウドンの田舎でイベント予定があるとのことでしたが、スクラッチスキルでタイの田舎もロックさせたのでしょうか?!タイの演歌と言われるルークトゥンやモーラム対DJ HANGERのスクラッチというコラボ、見てみたいです。
1月25日 (金) CLUB CULTUREでのMAMBO JAMBO PARTY、27日 (日) BREAKSでのDJバトル (審査員として特別参加) も要チェックです。

DJ HANGER関連リンク
DJ HANGER公式サイト:http://hanger.tv/
DJ HANGER MYSPACE:http://www.myspace.com/djhanger
INTERNET TV : http://bakuhatsuman.com/

インタビュー:竹本、Ken

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